エチレンガスというものをご存知でしょうか?
- エチレンガスについて理解することができる
果物や野菜の育成にとても重要な役割を果たしているエチレンガス。
普段生活していて耳にする機会は少ない言葉ですが、エチレンガスのことを知っておくと、果物や野菜の適切な保存方法がわかるようになります。
今回はエチレンガスについて詳しく紹介していきます。
エチレンガスはどのようなもの?
エチレンガスとは青果物が分泌する植物ホルモンの一種で、自らの熟成を促します。
リンゴやバナナが色づいたり甘くなる熟成には、このエチレンガスが必要です。このガスは周りにある青果物の熟成にも影響を与えます。
例えば、エチレンガスの生成量が多いといわれるリンゴと一緒に他の果物を保管すると早く熟成します。
しかし、熟成と老化は一体で、熟した後もエチレンガスの放出が続くと熟成し過ぎて、腐敗につながります。
MORIYA
腐敗にもつながってしまうため一見エチレンガスは悪いものに感じてしまいますね。
ですが、このエチレンガスの作用を利用し、他の果物を熟させることもできるのです。
おばあちゃんの知恵袋のように昔から利用されているものもあるので、一つずつ紹介していきます。
エチレンガスの使い道
上手なエチレンガスの使い道があるので紹介していきます。
エチレンガスは全ての野菜や果物が発生させる植物ホルモンですが、身近な果物で最も多くのエチレンガスを出す果物があります。
それは、りんごです。
りんごは他の果物や野菜よりも多くのエチレンガスを発生させます。
このりんごから発生されるエチレンガスを使い、他の果物を追熟させる方法があるのです。
熟していない果物を追熟させる方法
- 果物が入る大きさのビニール袋
- 追熟させたい果物
- りんご
- 追熟させたい果物とりんごをビニール袋に入れ密封にする。
- 冷暗所に1〜2日置く。
- 追熟させたい果物が柔らかくなったらOK
まだ青いバナナや硬いキウイなどと一緒に入れると良いでしょう。
一般的な青いバナナは一週間ほど置かないと美味しく食べられませんが、りんごと一緒に密封することで2〜3日で黄色くなり食べられるようになります。
ですが、りんごと長く密封しているとりんごも追熟したかった果物も腐ってしまうので、こまめに確認が必要です。
エチレンガスが多い果物トップ5
以上がエチレンガスが多く含まれている果物になります。
上記果物の中で最もりんごがエチレンガスを多く発生させるため、他の果物を追熟させたい時に使われるのです。
そしてりんご自体エチレンガスにもっとも耐性がある果物のため、他の果物がエチレンガスの発生により腐敗してもりんごは影響を受けにくいです。
エチレンガスの影響をりんごが受けたとしても、サクサク感が無くなったり日焼けをする程度で腐敗しにくいのです。
まとめ
今回はエチレンガスとりんごの関係性、りんごを使った果物の追熟方法を紹介していきました。
りんごを他の果物と一緒にしておくだけで熟していく、昔おばあちゃんが硬いラフランスをリンゴと一緒にしていたことを思い出しました。
昔から使われている追熟方法で、おばあちゃんの知恵はすごいなと感心させられますね。
キウイやバナナ、ラフランス他にも硬い柿にも有効な方法なのでお家に「もう少し熟させたい果物」がありましたらぜひ実践してみてください!